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もっと知りたい雪村―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)
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| 商品カテゴリ: | アート,建築,デザイン
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| セールスランク: | 120932 位
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| 参考価格: | ¥ 1,680 (消費税込)
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飄々とした遊び心に魅了される雪村水墨画の数々
目の前の壁にかかっているJALのカレンダー、2008年10月のアートが、雪村(せっそん)の「風濤図(ふうとうず)」。絵の中から、ビュービューいう風の音、ゴーゴーいう波の音が聞こえてくるような、そんなダイナミックな迫力みなぎる水墨画。その絵を何度か眺めるうちにむくむくと、「室町時代の禅僧でもあったというこの人の水墨画を、もっと色々と見てみたい」となりまして、それで本書を購入した次第。その好奇心を存分に満たしてくれる、これは大当たり!な一冊でした。
北斎、若冲(じゃくちゅう)以来、久々に「チョー凄ぇー天才絵師にぶつかったなあ」てな気持ち。カバー表紙に掲載された「呂洞賓図(りょどうひんず)」(部分)をはじめ、「夏冬山水図(かとうさんすいず)」「列子御風図(れっしぎょふうず)」「竹林七賢酔舞図(ちくりんしちけんすいぶず)」「布袋童子図(ほていどうじず)」「蝦蟇鉄拐図(がまてっかいず)」「踊布袋図(おどりほていず)」などなど、インパクトのある魅力的な絵が満載。「おっ 」と息を呑み、「おおおっ」と(心の中で)歓声をあげながら、引き込まれるように本書に見入り、酔いしれました。
描き手の飄々とした遊び心、悠揚として天真爛漫な稚気を、随所に感じる水墨画の数々。絶品と言うしかありません。それにしても、目の前の「風濤図」の奥に、何という魅惑的な世界が広がっていたことか。
確かに「もっと知りたくなった雪村」でした
雪村という絵師をご存知でしょうか。全く知らなかったのですが、描かれている姿が実に風変わりで現代のコミックにも通ずる画風ですので、本書を手に取りしっかりと把握しました。
「西の雪舟、東の雪村」と称されたそうで、15世紀末ごろに常陸で生まれ、86歳という生涯において、常陸から小田原・鎌倉、奥州とその活躍の場所を変えています。室町時代末から戦国時代の世でした。動乱の時代を生きぬいた異色の画家として記憶しておくべき人物だと思います。
本書の章立てと特集は、第1章常陸時代、特集1雪村は常陸で誰に学んだのか?、第2章小田原・鎌倉時代、特集2小田原、鎌倉の豊かな絵画環境、第3章奥州時代前期、特集3雪舟と雪村、第4章奥州時代後期、特集4雪村に惚れ込んだ尾形光琳、でした。
著者の小川知二氏は、京都大学文学部で哲学科美学美術史専攻され、茨城県立歴史館主任研究員を経て、東京学芸大学教授になった方です。
雪村は禅僧でありながら、物凄く多くの作品を残しています。尾形光琳が雪村に惚れこみ、模写したり、題材を得たりしているのが本書に記載されています。
鯉のヒゲを手綱に踊り出る仙人を描いた「琴高・群仙図」、風の吹くまま凧のように漂う「列子御風図」、ユーモラスな「龍虎図屏風」、まるでアニメのキャラクターを彷彿とするような「呂洞賓図」、有名な賢人を描いた「竹林七賢図屏風」、異形の仙人を描いた「蝦蟇鉄拐図」、そして見た事も無い「踊布袋図」など、見飽きない作品が次から次へと提示され、驚きを持って最後の頁まで堪能しました。面白い書籍です。美術書という堅いイメージとは程遠いような魅力を持った図書でした。
東京美術
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